先日、ある男性のクライエント様からこんな相談を受けました。
お話は、いきなり愚痴で始まりました。
そして、この方、ある衝撃的な事実をお話されました。
それは、
あおり運転をしまくっている
ということ。
車に乗っているときが一番落ち着いているのにです。
お話によると、決して意図的な行動ではないとのことですが、前の車があやふやな判断をしたり、のろのろと走っていたりすると、ついついそうしてしまうのだそうです。
警察に通報されたこともあるとのことですから、事は重大です。
もし、あなたがカウンセラーなら、こんなクライエント様にどのように対応されますか。
こういう時には、私は、個人的感情は置いておいて、まずこの方の行動には、心の背景があると考え、心の奥底の想いに寄り添って受容していきます。
しかも、
100%無条件に
です。
すると、
「いけないってわかってんだよね。」
「あおられるドライバーには何の罪もないし。」
と言葉が出てきます。
私は、心の在りどころに向けて、様々な問いかけをしていきます。
「心の中にあるものを一緒に見つめていきましょう。」
「きっと、言葉にならない声があるはずです。」
「そこにこそ、本当のあなたが存在していますよ。」
と勇気づけながら、
「車をあおることで何かを得られているという感覚はありますか。」
「後ろめたさも感じるのですか。」
「ご自身で抑止力を働かせることはできますか。」
警察沙汰にまでなっていますので、
「もしも、本当にあおり運転を止めたいと思うのなら、その時の感情のはたらき方をきちんと理解する必要があります。」
とお伝えしました。
すると、少し考えた後で、
「心の中に大きな不満があり、それが大きな要因になっている気がする。」
とぽつりと言いました。
この後、生い立ちのこと、家庭生活のこと、子育てのこと、様々な話題を話されたこのクライエント様。
心に共感し受容しつつも、現在の思考や行動は直ちに改善する必要に迫られているので、コーチングが入ります。
カウンセリング後に、この方のあおり運転が抑制されたかはわかりませんが、少なくとも、同様のケースになりかけた時には自分の感情のはたらきに意識が行くことでしょう。
それが、この方にとって最も有効な抑止力になるはずですから。
あおり運転をする奴なんて、極悪人だ。
ときっと誰もが思っていることでしょう。
でも、よくよく話を聞いてみると、ご自分ではコントロールができない状態になっていることがわかります。
そして、カウンセリングの門をたたくということは、誰かに救いの手を求めている証拠でもあります。
カウンセラーは、そんな方へも心の手を差し伸べられる存在でなければいけません。
最後まで、お読みいただきありがとうございました。
ブログランキング参加中です。
この記事にご共感いただいた方は、ぜひ下の写真をワンクリック、お願いいたします。m(_ _)m
なお、記事の拡散・シェア、大歓迎です。
今日もあなたに喜びの一日が訪れますように。
コメント