どのようにして心のブロックは解放されるのか
子どもと大人の認知の違い
自分を変えることに抵抗がある方には、まず、発達心理学の観点で心のはたらきをきちんと理解していただくのが効果的です。
順を追って、ご説明します。
心のブロックを解放することは、すなわち無意識のうちに行動につながっている心の中のプログラムを見つけることです。
そして、無意識の心のはたらきを、意識の中に取り込んでいくことです。
まずは、以下の表をご覧いただいて、幼い自分が様々な経験を積んで現在の自分を形成してきたことを感じていただきます。
子どものころは、今とは違った心の状態であることをご理解いただくためです。
幼少のころの自分 | 大人の自分 | |
認知の在り方 | 主観的 | 客観的 |
人間関係の制約 | 受けやすい | 受けにくい |
行動への制約 | 受けにくい | 受けやすい |
発想の自由さ | 自由度が高い | 自由度が低い |
思考パターン | 形成途中 | すでに形成されている |
経験の多様さ | 少ない | 多い |
周りからの影響 | 取り込みやすい | 取り込みにくい |
自己防衛への意識 | 学び途中 | 完成されている |
(*このワークは、セッション中に空欄にして、一緒に考えていくワークとして利用することがあります。)
私たちが幼いころに心を戻したときに、よく湧き上がってくるのが、自分の自由意思が何者かに縛り付けられていることです。
そして、それが、成長と共に強化されていった。
それを、大人になった自分の目で、見つめ直していきます。
大人になっても、インナーチャイルドが抜けない方には、認知構造の違いを正しく理解していただくことが効果的です。
大人の脳で、もう一度自分自身の内側をじっくりと見つめてみれば、それを理解することはそれほど難しいことではありませんから。
ブロック解放の手順
子ども時代の認知は、かなり主観的です。
子どもの時は、誰もが、自分の行いが周りにどう映っているかなどと考えることなしに、行動しています。
このことを理解していただいた上で、過去の受け止め方が本当にその通りで正しいものであったのかを見つめ直していきます。
これまでずっと事実だと信じていたことが、実際にはかなり違っていたなんてことがよくあります。
同時に、インナーチャイルドを癒していきます。
現在の合理的な考えを身に付けた大人のあなたなら、子どものころの自分を客観的に見つめることができます。
『果たせなかった思い、持ち続けている未解決のもの・・・。』
これらを、たっぷりと感じ、その根底にある感情に自ら共感し、抱きしめながら声をかけてあげてください。
涙を流しても構いません。
思いっきり、感情を放出してみましょう。
放出された感情は、最後には溶けて消えていきます。
自分を癒すことは、自分でしかできません。
これを、日常ワークで習慣化できれば、インナーチャイルドは必ず影を潜めていきます。
そして、決めごとが生み出された背景を見つめながら、変えられないものと変えられるものに分けて、心の中を整理していきます。
変えられないものは、手放し、一刻も早くあきらめることです。
もしも、まだその頃の感情が湧き上がってくるようなら、②に戻って、たっぷりと感じる時間を作ってください。
子ども時代の自分を受容し、心をいたわりつつも、脳で未熟な自分が主観的に捉えた認知によって作り出された感情であったと理解することです。
そこに執着することは、エネルギーの無駄遣い。
変えられるものこそ、あなたにとって重要なことなのです。
決めごと・・・、ずっとこだわり続けてきたもの。
ここまでくれば、過去の事実から、あなたの作り出した思考パターンにこそ、苦しみを生み出す原因があるとわかります。
心のブロック・・・、ずっとなりたい自分を妨げてきた存在。
それは、幼いころの自分が自分自身を必死で守ろうとして、作り上げてきたものがベースにありました。
そのことに対する責任が、小さいあなたにあろうはずがありません。
あなたは、あなた自身を愛し続けてください。
さあ、それに気づいたら、そこから解放されたご自分の姿が見えてくるはずです。
悩みの原因となっていた思考は、あなたのセルフイメージが自然に書き換えてくれます。
心には、現在・未来の時制はありません。過去の心は現在に持っているし、未来の心も現在に持ち込むこともできます。
過去時制から現在時制までの心を統合して見つめ直したとき、あなたの今の心の在り方がより明確につかめるようになります。
これが、心の正しい仕組みとはたらきを自分の心を通して学ぶことなのです。
同時に、あなたの無意識の中にあったものが意識化できました。
なりたい自分へのセルフイメージ
自分の考えを人にうまく伝えられないというお悩みがありました。
この方は、幼き頃に厳格な両親にものを言えなかった自分自身を未だに抱えていることが原因だと感じています。
そんなご自身をじっくりと感じていただきながら、メタ認知的な思考法を利用して、もう一人の自分が、今のあなたに代わってなりたい自分の姿とその先に起こりうることをイメージしていきます。
ブロックを取り払ったプラス思考のあなたが思い浮かべるイメージワークです。
そして、イメージを膨らませたもう一人のあなたが、
「何でも思うとおりに話してもいいのよ。」
とはっきりと許しを与えてあげます。
なりたい自分を実現するためのもう一人の自分は、あなたのマイナス思考の対極に存在しています。
心の中の二つの自分
ここで大切なことは、簡単にあきらめないで、日常の様々な場で、わかってもらえるまで語り掛け続けることです。
プラス思考を持った自分が、マイナス思考を持った自分を味方につけたとき、あなたのマイナス思考はプラスのあなたに飲み込まれています。
同じ自分なんですが、なりたいイメージをきちんと持って、生活の中で応用していけば、あなたは、自己実現に一歩一歩近づいていく自分を感じるはずです。
心のブロックが解放されたあなたは
ブロックの解放されると、あなたには、以下のような心が生まれます。
・やめられなかった悪癖や行動習慣が止められるようになる。
・できなかったことが自然にできるようになる。
・ネガティブな心がポジティブに変容する。
・ものへの感じ方が変わり、今まで気づかなったことに気づく。
その心が、作り出す行動によって、現実の世界に以下のようなことを呼び寄せます。
・自己評価の向上、性格の改善
・仕事の効率化
・営業成績のアップ
・事業の業績のアップ
・対人恐怖症の緩和、改善
・人間関係の良化、改善
・新しい人間関係の発展
・結婚生活の改善
・恋人との関係改善
・親との関係改善
目の前に映し出されるものごとは、すべてあなたの心の投影。
なりたい自分を求める、純粋で、自由な心を手に入れた今のあなたなら、望む通りの世界を目の前に作り出していけます。
これが、心の仕組みとはたらきを正しく学んだあなたが手にする財産です。
動画にもまとめてありますので、おさらいにご覧ください。
コメント
私は人の顔色ばかり伺い相手は今何を考えているのだろうと、気を遣って生きてきました。また、相手の機嫌で自分自身が左右されることが多くありました。ですが、記事を読ませて頂き、自分の気持ちは人に左右されることなく、自分で決めるものだと感じました。これからの人生に活かしていきたいと思います!
自分優先でやっていいんです。わがままと言う言葉に悪いイメージを持つ必要はありません。まず自分が幸せになって、それがと思ってくださいね。