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【動画解説】変わるためには自分の潜在意識と向き合うこと

心理学

これまでに、人を変えるためにエネルギーを注いだことがありますか。

その是非についての考察はこちらの記事で。

「相手を変えることはできない」は本当か

 

結論を申し上げれば、

 

人を変えることはできない。

 

と考えます。

だから、診療医も心理カウンセラーも、あなたの心を変えることはできません。

では、人の心は永遠に変わらないままかと言えば、それも違います。

 

今回の記事は、『変わるためには自分の潜在意識と向き合うこと』という表題になっていますが、「心はどのようにして変容するのか。」を中心にわかりやすくまとめてあります。

じっくりとお読みいただけたら幸いです。

あなたが変わろうとしないわけ

もしも、悩んでいるときに、

「あなたは変わらなければならない。」

と言われたら、それをどのような感情で受け止めますか。

きっと、たいていの人が反発心を持つのではないかと思います。

 

その理由は、

 

潜在意識には強い現状維持機能があるから

 

なんです。

 

「私はいつも自分を変えなきゃと思っています。」

とおっしゃる方も、実は根底では現状のままでいることを感じてみてください。

思い当たる節があるはずです。

 

自分を変えようとしても、なかなか変えられないでこれまで生きてきたという経験をお持ちの方は、うすうすと気が付いていることでしょう。

 

そう。

あなたは無意識に、変わらない自分でいることを選択してきたのです。

 

これは、違う言い方をすれば、

 

自ら選択した結果が現在の自分です。

 

夫と別れようと思っても別れられない。
 ➡心の中で一緒にいることを望んでいます。
 
ダイエットしようとしても食べてしまう。
 ➡本当は食欲を満たしたい自分です。
 
酒、たばこ、パチンコを止められない。
 ➡それらで心を満たされる自分に気づくことです。

 

あなたは、自らの脳で思考を作り上げ、そういう行動を選択しているということです。

 

そもそも人間は、潜在的に自分を肯定して生きています。

傷ついている自分

困っている自分

苦しんでいる自分

悲しんでいる自分

怖れている自分

憤っている自分・・・。

私たちは、外に存在する不快な人・もの・ことに対して、自らを守る防衛機制によって、過度に働いた感情を和らげようとします。

でも、それは、すなわち、今のままでいようとしていることと同じなのです。

 

なぜかというと・・・・。

 

自分の感情を認めているから。

 

怖れであれ、不安であれ、悲しみであれ、その感情があると認めるからこそ、自己防衛するのです。

 

自己防衛とはすべてを守ること。

 

あなたのすべてを全力を挙げて守る。

 

すなわち、変われないわけは、

悩みの根本要因も含んだまま守るから変わりようがない。

ということです。

 

今のままではだめだと思いながらも、変われない理由がここにあります。

休まずはたらき続ける潜在意識

潜在意識と聞いて、なんだか気味の悪いものと言うイメージを持つ方がいるかもしれません。

でも、そんなことはありませんので、正しいイメージを身に付けていきましょう。

 

潜在意識は、目に見えない強いエネルギーの塊です。

あなた自身がそのとおりになるようにコントロールされているとも言えます。

こんな経験をお持ちではありませんか。

かなえたい夢があるけど、無理だとあきらめる。
海外旅行に行きたいけど、お金がないから無理だと思う。
転職しようと思うけど、収入が減るのでできない。
結婚したいけど、どうせ出会いがないからあきらめよう。
主人と別れたいけど、離婚するのも不安。
パチンコやゲームなどが止められない。

すべて、潜在意識の強い現状維持機能によるものです。

そして、この潜在意識は、休むことなく働き続けています。

心のバランスを保つため
不安を和らげるため

 

そして、私たちの潜在意識は、身の周りにある自分の存在を脅かすものごとに敏感です。

決まりや規則

仕事や職場での人間関係

家族・親戚関係

友人との関係

地域での付き合い

 

辛さや苦しさを受け取るたびに、自己防衛をするように指令を出し続ける潜在意識。

あなたの内側で絶えずはたらき続けています。

 

あるのか、ないのか。

いるのか、いないのか。

 

姿かたちの見えない、全くつかみどころのない存在です。

例えれば、鉛筆をたえず振っていると、そこに印字してある文字がはっきりと読めないことと似ています。

存在するのに見定めることができないやつとイメージできます。

 

私は、クライエント様の潜在意識に向き合うたびに、いつも硬い岩盤のようなものをイメージします。

 

掘削しようとしても、

大地震が来ようとも、

地殻が変動しようとも、

 

微動だにしない硬い岩盤。

 

そのために私が取る方法は、ただ一つ。

 

潜在意識を無条件に受容すること

 

なんです。

 

知っていますか。

作用反作用の法則

すべての静止しているものには、物理的にエネルギーがはたらいている。

つまり、大きなものは、大きな力で動かそうとするほど、同じ力で反発して静止状態を保とうとする。

 

イソップ童話の「北風と太陽」のように、カウンセラーはクライエントの潜在意識に対して、太陽でいるべきです。

温かく心地よく包み込んであげる。

そんなイメージを持つと良いと思います。

 

安心したクライエントは、自分を守る必要がなくなるので、自らの潜在意識をお休みさせることができるはずです。

 

禅やヨガなど、マインドフルネスの世界のように、

自分と周りを切り離された状態。

を作り出すことができます。

 

そして、心の中を無にして、その姿をじっくりと見つめるのです。

この心の状態のときに、あなたは次第に感じていくはずです。

 

それは、

都合のいい言いわけを並べる必要のない自分自身

です。

 

完全に無防備な状態ですが、心地がいいものです。

 

もしも、あなたが自らを守ることを手放し、実現したいことに一切の条件(言いわけ)を付けなかったとしたら、きっと行動に変化が起こります。

かなえたい夢

 ➡今すぐ計画を立てよう。

 

訪れたい国

 ➡まず本屋さんに行ってガイドブックを買おう。

 

行きたい転職先

 ➡よし、実行してみよう。

 

結婚したい相手

 ➡誠心誠意、伝えてみよう。

 

離婚したい自分

 ➡心を開いて、本当の気持ちを語りあってみよう。

 

ギャンブルをしない自分

 ➡ほかにも心を満たす方法があるかもしれない。

 

あなたは本質的には変わってはいませんが、あなたの心に潜む「内なる声」に気づいて、これまでとは違った行動を取ろうとしています。

無意識に抑圧されたもの

先ほど、あなたを縛り付けるものとして、社会の決まりや規則を挙げました。

エリート街道をひたすら走ってきたサラリーマン。
一生懸命働いているキャリアウーマン。
家族のためにひたすら働く男性
夫に尽くす良妻賢母型の女性

理性的に見える人ほど、理性のない自分自身を抑圧します。

そうして、自分自身は厚い殻でおおわれていき、心の中にある本当のものが見えにくくなっていきます。

しかし、人は、その理性さえも、本能として持っている部分にかなわない時があります。

 

金銭欲、性欲、出世欲、プライド・・・。

 

官僚や公務員などの不祥事が報道されるたびに、理性の裏に隠された心の中の本当の部分を感じます。

もちろん、理性を保つことは、社会生活には必要不可欠なものですから、それを否定するわけではありません。

 

問題は、本当の自分を知らないままでいる、感じないままで生活すること。

 

熟年離婚が多い理由もこれ。

 

数年前のこと、ある小料理屋に熟年の夫婦が入ってきました。

ご主人が先を肩を切って歩き、奥様は後ろをそそくさとついて歩く。

主人は奥の席にどかっと座り新聞を読み始めました。

奥様は対面に座りながら、じっと下を向いています。

お茶が運ばれてくると、奥様はそれをそっとご主人に近づけました。

やがて、注文した料理が運ばれてきました。

ご主人はずっと新聞を読んでいます。

奥様は、ずっとうつむいたまま料理に手を付けることはありません。

その間、会話は一切ありませんでした。

 

このお二人の夫婦関係については、わかりようがありませんが、私は直観的に奥様の抑圧された感情を見取ったのです。

こうならないためには、心の鎧を外し、主体的に自分の心と対話する勇気が必要です。

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