ドラえもんを見て育った世代の方。
特に、男性なら、主人公の「のび太」くんよりも、「しずか」ちゃんに思いを寄せ、あこがれを抱いたことがあろうかと思います。
頭がよく
バイオリンを弾き、
常識があり、
節度を保ち、
そして、かわいい。
しかし、そんなしずかちゃんも時折こんな表情を見せます。
どんな愛情豊かな家庭に育ち、親に愛されたとしても、悩みは尽きないのです。
実は、カウンセリングを行っていると、このしずかちゃんタイプの方に出会うことが度々あります。
そんな外からの評価とは裏腹に、
「結婚をして、子供に恵まれ、子育てを終えて、さて自分の人生を振り返った時に何かが物足りない。」
そんな思いがぬぐえない。
こんな方が少なからずいらっしゃいます。
なぜだと思いますか。
それは、
親に従順で、
言うことに従い、
自分の人生を生きて来なかった感覚。
親に従順であるということは、自分の欲求を抑えることを意味します。
わがままを言ってはいけない。
人に迷惑をかけてはいけない。
我慢が大切。
こんな観念が、周りに気を使いすぎる生き方を作り出します。
これには、誰もが経験する、親への反抗期をどのように過ごしてきたかが大きくかかわっています。
そう。
親が嫌いだったあの時期。
人生に大きなかかわりのある親に対して、湧き上がるこれまでとは違った感情。
誰もが、葛藤を繰り返します。
実は、この時に獲得しておくべきことが一つだけあるんです。
それは、
すべてを親を頼って過ごしてきた今までの自分の生き方に、心の中で決別をつけること
それは、心の自立へのスタートでもあります。
そう思えたなら、理想的な成長過程。
先日のカウンセリングで、娘さんが親元から離れて、自立生活をするためにホステスをして生活費を稼いだというお話がありました。
行動をしている時点で、すでに心の中で親を頼ろうとはせず、自立への歩みを始めています。これは、理想的な成長過程の一例ですね。
困ったときには親を頼ってもいいんです。
寂しくなったら電話をかけてもいいんです。
大切なことは、心の中で自立のイメージを持てているかどうか。
どうしてそれほど自立心が大事なのか。
それは、自立は責任が伴いますが、
「自由を手に入れること」
でもあるからです。
心の自由。
誰にも縛られることなく、
自分の考えを最も尊重し、
自分自身で決断する。
この自立心が、親への感謝の気持ちの種になります。
自由であることは喜びです。
喜びに満たされている自分は、自分を愛することができます。
自分を愛すればこそ、人を愛することができます。
親へも、感謝の気持ちで接することができます。
いかがですか。
もしも、何かに縛られている、抑圧されていると感じているようでしたら、心の自由を手にしてください。
人間関係に悩んでいたら、あなたの行動はあなたが決められることを忘れないでください。
仕事に疲れていたら、新人の頃を思い出し、喜びと共に働いていたことを思い出してください。
介護で心が疲弊していたら、介護は義務ではなく権利だと考えてみてくださいね。
おしまいに・・・。
しずかちゃんは、アニメの世界のヒロインですから、才色兼備で描かれているのは当然のこと。
イメージを損ねるとおっしゃる方。
本文中には、私の妄想的見解がかなり含まれていることをお許しください。
私も、「しずかちゃん」大好きです。
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