世代間連鎖
という言葉を聞いたことがあるかと思います。
これは、
虐待を受けた子どもが自分の子供に虐待する
という、世代をまたがって受け継がれていくことを意味します。
今、多くの子どもが虐待を受けていることが社会問題化しています。
8月1日、平成30年度の児童相談所による児童虐待相談対応件数(速報値)が厚生労働省から公表されました。件数は15万9850件で、前年度より2万6072件(19、5%)増え、過去最多を更新しました。対応件数の内訳は、心理的虐待88,389 (55.3%)、身体的虐待40,256 (25.2%)、ネグレクト29,474 (18.4%)、性的虐待1,731 (1.1%)となっています。相談対応経路別件数は、件数が多い順に、警察等79,150(50%)、近隣・知人21,440(13%)、その他18,138(11%)、学校等11,449(7%)、家族11,178(7%)となっています。相談対応件数の主な増加理由は、心理的虐待に係る相談対応件数の増加、警察等からの通告の増加が指摘されています。
過去最多
という言葉に大きな響きがあります。
社会問題化するにつれ、潜在的に行われていたものが顕在化してきたこともあるでしょう。
私は、自らの意志で虐待をしている人は、非常に少ないように思います。
そうせざるを得ない理由が、必ずその人の心の背景に存在している。
そう思うのです。
虐待については、かや野カウンセラーの専門でもありますので、こちらのホームページもご覧ください。
世代間連鎖には、逆作用もあります。
例えば、
子どものころにネグレクトを受けた人が溺愛や過保護に走る
というものです。
子供を自分のように悲しませたくない
自分がされてこなかったことを子供にしてあげたい
と思うゆえの愛情の注ぎ方です。
表であろうと裏であろうと、同じコインを用いているだけのことで、いずれにしても、親の影響を強く受けていることは間違いありません。
その昔、巨人の星という野球漫画が流行りましたが、ご存じでしょうか。
当時、テレビ放送もされました。
あのアニメにも、かなりの虐待の世代間連鎖を感じます。
なぜ父親の一徹は、養成ギブスをつけさせてまで、子どもの飛雄馬を野球選手に仕立て上げようとしたのか。
ストーリーでは、父親の生育環境を語られることはありませんが、必ずそれが関わっていると感じます。
子どものころの一徹のインナーチャイルドが、潜在意識に中で大きな位置を占めている姿と見取れます。
まあ、現代では、暴力ありのこの子育て方法は放送禁止でしょうから、話題に上がることはありません。
でも、昭和の時代は、このアニメが堂々とお茶の間で受け入れられていた時代です。
こんな家庭が当時数多くあったという結果が、現代の問題につながっているように思います。
カウンセリング中にも、ご自身の子どものころに受けた暴言や暴力が話題に出てくる方がいらっしゃいます。
そんな時には、クライエント様のインナーチャイルドの存在がカウンセラーにも過去の感情と共に伝わってくるのです。
このような、過去のインナーチャイルドに虐待場面を含んでいらっしゃる方。
まずは、
ご自分の心を癒すこと
に努めてください。
インナーチャイルドは、受容し、抱きしめてあげることで、その存在を小さくしていくことができます。
お時間はかかりますが、正しい方法で、ご自身のインナーと向き合っていくことで、心は落ち着いていきます。
そうして、過去を現在に持ち込まない人生を歩んでください。
今、この瞬間を喜びと共に生きていかれることを願っています。
最後まで、お読みいただきありがとうございました。
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今日もあなたに喜びの一日が訪れますように。
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