私は、人にはものごとを受け入れる器があると思っています。
大きさや弾力性はさまざまです。
間口が広い人もいれば、著しく狭い人もいます。
いろんな方面に開かれている人もいれば、一か所にしか開かれていない人もいます。
実は、最近、素晴らしい感性を持った方に出会いました。
年齢は20代でお若いのに、言葉の使い方は大変ていねいです。
どんなときでも約束の時刻を守ります。
背筋がピンと伸びています。
いつも落ち着いて行動します。
思ったことを飾ることなくストレートに話します。
食べ物は、何でもおいしいと言って召し上がります。
暑かったり寒かったりする、多少の苦難にも対応できます。
人に愚痴や文句を一切話しません。
ネットへの顔出しに全く抵抗がありません。
ご両親のことを心から尊敬しています。
そして、強いボランティアマインドがあります。
最後に、ブランド物に興味がなく、物欲もあまりありません。
・・・・・。
そんな大きな心の器をもった人がいるのかと思うでしょう。
いるんです。(許可いただいておりますが、念のために、ぼかしを入れさせてくださいね。)
私が、彼女から最も感じたことは、自分自身を受け入れているということ。
それはすなわち、自分が好きであるということ。
多分、飾らない素のままの姿が、私の目にはこのように映し出されたのでしょう。
そんな彼女に私が伝えたことは、仏教で言う「人に施しを与える」ことの大切さ。
どんな小さなことでも、人様のことを願う行いは仏の教えであるということ。
悩んでいる人には、特に必要な観念なんです。
私が・・・、自分が・・・、と考えすぎるゆえに悩みから抜け出せない。
自分のことだけを考えるのをいったんリセットして、人様の幸せのことを真剣に考えてみる。
私が、日常の生活の中でそれを実践することを勧めると、黙って頷いていました。
そんな彼女の職業が、フライトアテンダントであることを聞いたのは、後になってのことです。
高品位なサービスが求められる最上位に位置する職業でした。