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トラウマに見る被害者でいることを選択する心

心理学

個人の心に根差すアドラー心理学

確かに、親と死別したとか、大災害に遭ったとか、心に大きな影響を与える出来事はあります。

でも、アドラーは、それによって人生が不幸だと決められるものではないと強く主張するのです。

過去の経験に対してどのように意味づけするかで、いかようにも人生は書き換えられる。

どのように選択して、どう決定するかは、自分でできること。

 

いずれは自分でトラウマを捨て去る選択をしない限りは、ずっとそれを抱え続けることになると警告を与えています。

 

例えば、

彼氏に振られて心が傷ついた女性が、人に自分の心を見せることに不安を感じるようになったとしたら、振られた経験をトラウマとして利用していると言えるわけです。

心が傷つきたくない。➡トラウマとして利用する。➡男性を見ると不安という感情を作り出す。

 

信頼していた友達に裏切られた人が、人を疑いの目で見るようになるのも、裏切られた経験をトラウマとして利用していると言えます。

人に騙されたくない。➡トラウマとして利用する。➡人に猜疑心を持って接する態度。

 

すべての感情や行動には、本人の内に何らかの理由があるということです。

 

だから、内面に向き合い、

心の在りどころ

を見つめていくという作業が大切だということになります。

 

もしも、

自分はあの人に傷つけられた

という思っているなら、自分自身の心の内を見たくない理由があります。

 

何らかの理由で自分の心を見ることを避けているのです。

ここでも、目的論で言えば「傷つきたくない自分」を選択している姿が見て取れます。

傷ついた自分は、いつまでも被害者の立場に我が身を留まらせることになります。

 

トラウマ利用者が得られるのが、

被害者の立場

です。

 

 

虐待経験を持ち、親にずっと怨みを抱いている人も同様です。

恨みは、エネルギーをロスする感情です。

決して、幸せに近づいていくことはありません。

 

自分がトラウマを利用しているなんて通常は考えもしないことですが、

トラウマを抱えることによって、何かを得られている

と考えてみたら理解がしやすいかもしれません。

悲しい自分でいることを保証し、
周りから責められることはなく、
相手の責任に仕立て上げ、
あなたは悪くないと言ってもらえる

居心地の良い立場の中には、何か甘い蜜のようなものがきっと眠っています。

なぜなら、

人間は得にならないことはやらない

からです。

これも、目的論からくる考え方ですね。

アドラー心理学、偉大です。

アドラー入門として、下の3冊をお勧めします。是非お読みください。


最後まで、お読みいただきありがとうございました。

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