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「むかつく」が心の中への切り込み口になる

心理学

「むかつく」

学生時代によく耳にした言葉です。

気に入らないことがあれば、むかつく。
思い通りにならなければ、むかつく。
受け入れられないことにも、むかつく。

ちょっとした人の行為を取り上げて、こういう評価をしやすい人に対して、私はある意味軽蔑のまなざしで見ていました。

そういうことを言っているあなた自身の心を見つめ直すべきだと思っていたのです。

では、なぜ、むかつくという言葉を口に出すのか。

それは、自分の感情に同意してほしいと潜在的に考えているからです。

その証拠に、むかつくと言葉を言い続ける人の周りには、それに同意する人間が周囲に集まっていました。

私のように、同意しない人たちは、その周りの位置から外れていくのです。

聞きたくないと思っている心の通りの現実を作り出します。

 

それにより、私はむかつく世界から離れられたと思っていました。

しかし、ある時、私はわかったのです。

自分にも、むかつくことがたびたびあることを。

自分の中でも、ある特定の状況でむかつきの世界が起こるということがわかりました。

ただ、私はそれを口に出して言うタイプの人間でなかっただけなのです。

何に対しての腹立たしさなのか。
どんなことに憤りを感じるのか。
どんな許せなさをもっているのか。

こういうことを繰り返していくうちに、心についての仕組みが見えてきました。

初めは、自分の心が周りに反応していると考えました。

つまり、いいことが起きれば心は○で、悪いことが起きれば心は×。

でも、この思考では、周りに振り回されてばかりいて、自分という主体性が全く感じられませんでした。

つまり、まず周りがありきで、自分はそれを受け取る存在。

 

そこで、私はこの順番を変えてみました。

自分の心を一番に持ってくるようにしてみたのです。

心がありきで、周りは2番目であること。

心が最初ですから、必然と自分の心をモニタリングするようになりました。

何かを感じるたびに、心をチェックするのです。

何をどう感じたのか具体的に振り返る。
その背景に何があるのか感じる時間を持つ。
湧き上がってくる感情をすべて受け入れてみる。

幸い、床に就くときの10分間程度が、この一人ワークを行う時間になりました。

 

こういうことを繰り返して気づいたのが、心は絶えず動いているということ。

その心によって、周りが映し出されているということです。

事例1

例えば、最愛の人と一夜を過ごした翌日の朝日と、会社を解雇されて帰るときに見た夕日と見たものは同じ太陽です。この時の太陽が、それぞれどのように映ると思いますか。

この場合、朝日と夕日に映し出された心は、全く違うものなんです。

朝日を見て、自分は人生の成功者のような気分になります。
夕陽を見て、自分を価値のない存在と感じ、絶望感に支配されます。

まったく同じ太陽を見ているのにも関わらずに。

これが、心の絶対的な法則を示しています。

太陽は全く変わることなく、誰に対しても光を放ち続けています。

事例2

ある日、会社で部下の失敗を叱責した人が、翌日同じ失敗をした別の部下には諭すように話をする。その時の心の状態が違っていたりすると、同じものでも違って見えるということです。

2人のまったく違う人の起こしたことに、違った対応をしています。周りには、誤解を与えてしまいます。

昨日厳しく言ったから、今日は優しく言おう。
この部下には、厳しく言っておいたほうがいいだろう。

自分が目の前の出来事をどう捉えるかで行動が変わるのです。

 

2つの事例で、はっきりわかるのは根底に感情が働いているということ。

 

特にマイナス感情って、悪いもののように思われがちですが、そうではありません。

感じないようにと思っても、封じることはできません。

だから、私は、こう思います。

感情が湧き上がるのが悪いのではなく、感情がどこから来るのかいつまでもわからないのが問題なのです。

感情は、潜在意識の中にあるものと深くつながっています。

その感情が沸き上がる理由は、その人でしかわかり得ません。

でも、感情の背景をきちんと説明できたら、あなたは自分の心のはたらき方を理解できたということになるんです。

心を制覇する。

これって、すごいことなのです。

そして、目指したのは、

不動心

それは、ぐらぐらしない心。

 

周りは自らの心を映し出す媒体に過ぎない。

周りの人の行い、起こる出来事、存在するものにはなんの意味もない。

ただ自然に存在しているだけ。

たとえ上司が突然怒鳴っても、明日大地震が来ても、周りの環境が変わっても、自然のままにそうなっているだけ。

そう捉えてみるたびに、怒りや不安の感情が緩まります。

 

よくむかつく人は、下の3つを納得するまで、自分の生活の中で立証してください。

1 結果(評価)はコントロールする必要のないものと悟ること
2 自分と違ったタイプの人間を少しでも多く理解すること
3 自分自身の決めごとを一つでも多く知ること

結果(評価)を気にすればするほど、

周りの人が自分と同じであることを求めるほど、

自分の決めごとに対して無知であるほど、

むかつく回数が多くなります。

 

どんな人にも感情が働きます。

自分が、どろどろとした膿のような感情を抱えたとき、その度に心と対話をし、自分自身に語り掛けるように教えてくれました。

その感情に向き合い続けて、数十年。

私は、ようやく自らの心のはたらきが明確になってきました。

身の回りに起きる出来事をありのままに受け入れることで、あなたの人生がまったく変わります。

まさに、コペルニクス的転回。

それは、心の黄金法則といえるもの。

だから、カウンセリングを通して、皆さんにもその思考を手にしていただきたいと願っています。


最後まで、お読みいただきありがとうございました。

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