カウンセリングでは、
「あなたはあなたのままでいいのですよ。」
というメッセージを言葉や声でクライエント様に送ります。
これは、本当の心の在りどころに従って、思考し、行動すればいいという意味なんです。
でも、感情のままに行動すればよいということとは、違います。
例えば、怒りの感情を例に挙げます。
怒りの感情の矛先には、
相手の話を聞こうとしない
相手の存在を軽視する行動をとる
反社会的な行動をとる
暴言を吐く
罵声を浴びせる
ものに当たる
こんな行動が生まれやすくなります。
その結果、受け取るものは、周りから拒絶される自分と言う現実だけです。
(これを抑圧して反対にストレスを蓄積されている方も多数いらっしゃいます。)
当然、そうなることをご本人が望んでいるはずもなく、これは、望ましくない結果を受け取る現実を作り出しています。
嫌いな上司と距離を置く。(本当は上司に認められたいはずです。)
食事がおいしくないと妻に文句を言う。(おいしい料理を食べたいと思っています。)
遅い帰りのご主人に、嫌味を言う。(本心は早く帰ってきて欲しいのです。)
外に放出するにしても、我慢するにしても、どちらも平常な心を保ちにくい状態になります。
我々カウンセラーは、外に向けられたり、抑圧されたりしているあなたの感情の内側を意識しつつ、あなたをまるごと無条件で受容し、その出所となる無意識に存在する「心の在りどころ」にフォーカスして、お話をお伺いするのです。
あなたの育った生育環境、人間関係、これまでの体験がすべて含まれています。
そこに本当の感情の原点となるものがあります。怒りの感情は2次感情と言われるのは、その元となる1次感情があるということです。
感情を元にして、その出所となる内側を見つめていくということですね。
ありのままの自分→何物にも縛られない自分→ブロックから解放された時分
「心の在りどころ」→感情→思考→行動
「あなたはそのままで」と言うのは、感情を外に向ける行動をそのままやってくださいという意味ではないことを、ご理解ください。