だからこそ、ただ共感して、受容して聞いているだけではダメなんです。
ゴールへと確実に導くものがなければなりません。
カウンセリングは、クライエントと心理カウンセラーとの人と人の心が触れ合う営み。
カウンセラーだけが、窮屈にただ相手の言うことを録音するがごとく、延々と聴き続けるのはいかがなものかとも思います。
そう、結論から言ってしまえば、
カウンセラーのアドバイスはあっていい
と思っています。
もちろん、たった一言の的外れなアドバイスでカウンセリングがぶち壊れる怖さを私はわかっています。
でも、
クライエントが変容を求め、
アドバイスに共感でき、
受け入れることができると見込んだなら、
私は進んでアドバイスを行います。
なぜかというと、人と人が信頼の上でつながったら、お互いの価値観を尊重し合えるからです。
つまり、ラポールができた状態。
その上でなら、カウンセラーサイドのアドバイスでさえ、クライエントには指示的にならないことは私がこれまでの経験で実感していることです。
私たちは、これをコーチングと呼んでいます。
ゴールへ確実に導く力。
例えば、県立岐阜商の鍛治舎監督。
野球に精通し、選手たちを甲子園に導く力。
闇雲にアドバイスをしまくるわけではなく、じっと見守り、育てる。
引くべきは引き、出るべきは出るメリハリの利いた指導。
ああいった指導こそが、プロのカウンセラーにも求められます。
「コーチしたら、カウンセリングになりません。」
と考える方。
狭い意識を広げてみてください。現代は、結果を求められる時代です。カウンセリングにコーチングの要素が入っていいんです。
「え? だってあなたはカウンセラーでしょ。だったら、じっと話を聴かなきゃ。」
そうおっしゃる方。
カウンセラーだから我慢しなければいけない。
クライエントが上で、カウンセラーは下。
そういう偏った感覚をお持ちではありませんか。
人と人が営む真心のふれあいの中に上も下もありません。
対等な関係です。
ロジャースの非指示的に準ずるがあまり、大切なことが自覚できていない方が多いように思う昨今です。
特に、講義で教わったことを忠実に守ろうとする方にその傾向があります。
もちろん、カウンセリングはクライエントが中心です。
とことん傾聴もします。
共感的理解も作り出せるし、感情を無条件に受容もします。
でも、今悩む現実を作っている思考や行動を変容しない限りは、クライエントは悩みから解放されることはありません。
それを決められた時間でやれるのが本当のプロフェッショナル。
そういう腕を持った人こそがプロの心理カウンセラーと言えるのではないでしょうか。
最後まで、お読みいただきありがとうございました。
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