モラルハラスメントは、人間の尊厳への冒涜です。
特に、自分で勝手にイメージしやすいこの言葉。
先日のカウンセラー連絡会で話題にしたこともあり、皆さんにも正しい知識を身に付けていただくために記事にまとめてみました。
各カウンセラーが、モラハラ被害者へのメッセージを語る動画については、後日公開しますので楽しみにしていてください。
まずは、モラルハラスメントの定義をお読みください。
フランスの、医、マリー=フランス・イルゴイエンヌが提唱した言葉。
外傷等が残るために顕在化(見える化)しやすい肉体的な暴力と違い、言葉や態度等によって行われる精神的な暴力は見えづらいため、長い間潜在的な物として存在していたが、イルゴイエンヌの提唱により一般にも知られるようになった。
イルゴイエンヌは、社会は精神的な暴力に対しては対応が甘いが、精神的な暴力は肉体的な暴力と同じ程度に、場合によっては肉体的な暴力以上に人を傷つけるもので犯罪であると述べる。フランスにおいては、1998年時点では、社会は精神的な暴力に対しては対応が甘く、肉体的な暴力に対して厳しいので、その点が問題だという。イルゴイエンヌは、セラピストとしてたくさんの被害者に接してきた結果、被害者が加害者の攻撃から身を守ることがいかに難しいか、よく知っている。ストレスは行き過ぎなければ心身に深い傷を与えないが、これに対してモラル・ハラスメントは、心身に深い傷を与えるのが普通の状態なのである。「モラルハラスメントがどれほど被害者の心身の健康に破壊的な影響を与えるのか、その恐ろしさを嫌と言うほど見てきた。モラルハラスメントは精神的な殺人である」とも述べている。
モラルハラスメントの定義 Wikipediaより引用
パワーハラスメントは、周りにもわかるし、即刻刑事事件にもなり得るために、抑止力が働きやすいのです。
反対に、モラルハラスメントは目に見えない形で継続的に行われていくので、気が付きにくいのが特徴と言えます。
そして、最後には、魂が殺されたようになってしまう。
ここで書かれている
精神的な殺人
という表現。
言葉の響きに、恐ろしさを感じますよね。
実例を挙げてみたいと思います。
特に行われやすいのが家庭内。
なぜなら、そこは外からは見えない閉鎖的な空間だからです。
例えば、かつて、ある主婦のご相談では、信じ難いようなことの数々が語られました。
このご相談者は、言い返すこともなく、自分自身が悪いと決めつけていました。
加害者からは、こんな人物像が浮かび上がってきます。
誇大感に満ちた性格
自分は特別であるという錯覚
権威主義的な感覚
傲慢な人格
共感マインドの欠如
医学的にも、モラルハラスメントの加害者は、
自己愛性人格障害
が多いとされています。
このような人は、生まれもった気質に加え、生育環境に大きな影響を受けていると言われています。
共通している要素は、
親との関係がうまく築けなかったこと
です。
これは、愛着障害とも言います。
モラハラ加害者は、男性ばかりに限りません。
夫婦関係において、妻が夫に、
なども、最近増えてきている例です。
こうしてみると、モラハラに潜む
相手を不幸にして、自らを満たす
という心の構図が見て取れます。
いずれにしても、モラルハラスメントは、受ける側でなくて、与える側に100%問題があると思って間違いはありません。
ただ、ここで、一つだけ気を付けるべきことがあります。
それは、受けている側の
あなたの態度
です。
場合によっては、相手の行動を助長することもあります。
強い言葉で言い返す。
暴力で応じる。
このような態度は、相手の行動の抑止力にはならないばかりか、自分自身も同じモラハラの土俵の上で対抗するようなものです。
では、どうするのがいいのでしょうか。
私は、2つのことをお勧めします。
一つは、
とにかく身近な人に話すこと
もう一つは、
相手の目をじっと見て、無言で意思を伝えること
です。
被害を受け続けた人は、心が追い込まれた状態になり、そこから抜け出すことが難しくなります。
決して、自分の責任ではないとの揺るぎない自覚を持ち、モラハラに立ち向かっていってください。
決して被害者にならない、なり続けないことが大切です。
そして、
相手に愛を与えて、自らが満たされる
人生を歩みたいものです。
最後まで、お読みいただきありがとうございました。
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今日もあなたに喜びの一日が訪れますように。
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